ワインと林檎制作過程

H26年5月23日(三日目)

 ・今回は静物画全体の見直しを、まず行う。第1図が前の時の状態。ボトルのラベルの位置、それとバランスから見てもう一つ上の細長いラベルを加える加えることにした。ボトルと真ん中のアメリカンチェリーを入れたワイングラスの位置関係。ワイングラスの足の細いところがもう少し長いと思われことなど、修正する。右側のワインの入った背の高いグラスの左側の線の曲がりを修正する。それと少しだけ背丈を上げる。リングの位置を中央部の方に移動する。それと、以前から気になっていた各静物の底の位置を確認する。

 ・まず、ボトルのラベルが他のものの標準とする。そういう意味で重要なところ。下ラベルであるが、この中でも明暗を加えておく。みだり側から少し右側のところにトップライトを当てて、少しボトルの丸みをわかるようにする。ラベルの上下のラインも丸みを出すため胸腺をわずかに入れる。この段階では便宜上、仮置きであるという意識でいること。明るいところを描くには、まず全体を暗くして、それから明度を上げるという一連の作業を忘れないこと。

 ・背の高いワインを入れているグラスの左側のラインであるが、グラスの反射光を描くと良い。グラスの左側線をただ追うと(こだわっていると)可笑しなものになりやすい。光を入れ当りをつけていくと上手くいく。この反射光は白色を強く入れたあと、すぐにぼかすというか、この強い光のままではいけない。取りあえず曖昧にする。修正する作業で、グラスの丸みが自然と出来てくる。更に、色味ブルー系の白で表情をつくる。第2図では、この作業を既に終えた状況である。


 ・林檎を描く。素早い感覚でまず描くこと。林檎の右側の暗部を描く際、机、バックの布の部分を同時に(先に)描かないといけない。林檎の色味もこのバックに混ぜて雰囲気をだす一助にする。いつもの指摘ではあるが、リンゴの周りを描くことの必要性を十分認識しておくこと。チームプレイ、周りの色で物を描くことをしていくこと。

 ・林檎の暗部の濁った色を出すこと。グレー系で可。赤の色味は少しの範囲となる。林檎の下部は色を落とすこと。これにより丸みを出す。感じたままの色を置いても感じたものできない。禅問答のようであるが、これこそ大切。いかに絵の中で雰囲気をだすか。林檎の左側の明るい部分も丸みを出すため、濁った色を置いて調整する。かなり暗いめの色をおいて、そのあと、少し明るめにグラデーションをかけていく。

 ・林檎の赤系のの下に緑系の色を置く。少し明るいめの色を使ってグラデーションを作っていく。赤い斑点、少し緑黄の色を置き、そして赤、またその上から黄色の色を置いて合わせていく。暗い色を置いていくうちに馴染んでいく。林檎の丸みを出していく。リンゴの鮮明な色には、原色の綺麗な赤を使うこと。


 


 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25