西村まゆみ制作過程
H27年3月24日(29日目)
・第1図は、前回の最終状況、第2図は、今日の向かって右の髪を手直しした状態、第3図は向かって左側の髪の毛を手直しした段階である。
・絵のバランスを考えて、一部のみ細かく描くことは駄目である。向かって右側の髪の毛、前回描いたのは細かくそして不自然なものとなっている。この状態であると、他も更に細かく加筆をしないといけなくなる。
・ほつれ毛が固い描法、判を押したようにワンパターンになっている。3次元を理解して、髪の毛が束になって曲がって向かってきていることを考えていくことが必要。ちょっとしたことで、良くなるのにパターン化する癖が問題である。恐れず、自分を信じて自然な描きに徹すること。毛1本1本をバームクーヘン的表現は決してしないこと。
・側面の外側に流れてきている毛は頭頂部からのものが多いと考えられる。とちゅうからの毛が内側にきている。このことを考えて、描き分けると、髪の毛の不自然さが減り、見て欲しい顔の部分に注目が集中できるようになる。
・描く前にこうしたことが分かっていないと駄目である。向かって右側の髪の毛を梳いていく。中筆で流れを作っていく。髪の毛の束⇒粗密になっているので、その変化を描き分ける。重たくならないように影のトーンを調整する。また、髪の毛には隙間が出来ているか、よく観察してあれば、背景の色を置き自然感を出す。背景色に茶赤色を微妙に被せる。その後、また背景の色を置く。梳いたところに毛を1本描く時は、濃い黒でえがくこと。下地を考慮して。
・絵具の層が薄いと、彩度、明度が落ちていく。しっかりと絵具をグラデーションして塗っていくことにより、彩度を上げることになる。私の絵に今まで欠けていたところである。写真では第2図での変化が見にくいところであるが、この辺のところが、写実では大切になるところである。
・向かって左側の髪については、まず、飛び跳ねている毛の束を省略する。肩にかかった毛の幅を狭める。自然な流れを作っていく。左側の上の方から下にかけて、背景と溶け込ますため、背景の色を髪の毛の数ミリ程に被せ、その後に、髪の毛の色で溶け込ませる。けっか、毛の色が白っぽくなれば、赤茶色で補正すること。スフマートというか、回り込みを表現するため、面倒でも必ず実行すること。大作でも頑張ってやること。
・髪の毛を少し、下に伸ばして自然な感じにすること。髪の毛を細く描くことなど大したことでないということを信じること。
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