西村まゆみ制作過程
H26年12月19日(十六日目)
・第1図は、前回の最終状況、目の白目の4ケ所、ともに汚れ具合が同じような出来で、描き分け出来ていない。明度的にはついているが彩度がすべて低い。瞼の二重の描き方が線でベタと一様に引いているだけで問題有り。変化をつけてみるとインパクトが出てくる。(例として、小鼻の影の左右の差:第3図参照)
・左目(向かって右)の白目を彩度、明度ともに高く保つ。(第2図参照)白目の上の部分はまつ毛の影のため、マースブラウンなどを混ぜて、絵具を汚してその影の部分に使ってみる。眼がしら部分にいくにつれて暗くなっている。これを理解し眼球の丸いものを描く要領である。右目の鼻に近い側の白目部分について、まず、赤と黄色を置いてみる。次にコバルトブルーを混ぜて彩度を落として眼球の回るところを描く。眼がしらのとがったところにグラデーションで整える。赤みを入れて毛細血管がきていることを表現。下地の暗い白を利用するため、薄塗りというテクニックを採用。ブルー系の絵具を混ぜ、まつ毛の影の部分に活用。(第4図参照)目頭を絞めるため、暗い色で輪郭をとる。白目のところと混ぜ合わせて皮膚と白目の境界を弱める。
・下瞼が少し下過ぎる。赤い色を置きながら、白目を削っていく。この時、前回指摘のあった目頭のとがった印象を描いてみる。下瞼をs毛た後に少し下げることで表現可能である。ただ、人により異なるので良く観察することが大切。
・白目を描くことで、黒目の形状を整える。飛騨s里目の場合黒目は上にいっており、下瞼あたりでは仕留めが三日月型に切れ込んでくる。黒目のひだりがわに円に沿って色目を付ける。使用された色はバンダイキブラウン、マースブラウン、ライトレッド、ミィクスドグリーンの混色。このあたりのいろを幾通りかまぜれば、なんとなるように思う。
・左目の下瞼と目の境界にバンダイキブラン、コバルトブルーディープで黒を作り、下まつ毛を表現。光のあたっている右側に、強い白を置く。この時、瞳のなかに光の点を置く。資料写真で見える縦長でなく、展で良い。涙袋のところは色が鮮やかである。その下にオレンジぽく色置き、目頭のところをチェックする。同時進行で直していく。目頭の上のところ、もっと明るい。
・上瞼に少し黒を大きく置き、上から瞼の肌色で押し込んでいくという感じで描く。似たような色で効果を上げるようにしていくことが望ましい。一旦、明るい色を置いて、画面上で暗い色で調整していく。上瞼の上のところに光を当てていくように描く。これにより、印象的に見えてくる。カールしたまつ毛の下を明るくしていく。光の部分を整える。(第2図、第4図参照)
・第4図で確認すると、右目が今えがいていた左目よりかなり大き目なのに気が付く。この暗い側の右目を今えがいてきた左目を同じ要領で描いていく。かなり大きすぎるので、下瞼のラインを見直すこと。かなり左上がりになっているので、この部分に大ナタを振るうこと。
・第4図でみると、右ほっぺの赤いところが際立って不自然に見えている。これを解消させるため、カプチューンイエローライトを上から載せていく。右口角が、このモデルの特徴であるが、かなり難しい形状になっている。これを、描かなければ、ひじょうにに平坦な絵に、顔の表情を描くには少し冒険していくこと。
・この段階では、目を薄めて遠くから見て、違和感がないかチェックすることがお勧め。かなり、これで見やすくなった状態に。(第5図参照:これが本日の最終状況)
・問題点:鼻筋を光のあたっているところで追っていくと、左目の暗い色でいちぶ食い込まれている。これを解消することが必要。
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