薔薇制作過程
H25年12月25日(六日目)
・前回の作品状態が第1図写真の通りである。ここで、見て感じなければならないのは、花の丸みがあるかということ。基本的な立体性の確保を求めること。描いているどの段階でも形と調子が確保されていなければならない。第2図の右側の暗部に、まず鮮やかなピンクを置き、その後ブルー系の色を置きシャドーを作る。花弁の境界を混ぜなめらかな明から暗の流れをつくる。少しクロスハチッングの筆使いですると自然な形を生み出す。
・クロスハチッングをする際、次のようにしつこく繰り返し作業をおこに納得がいくまで粘る。まず、重い色を境界部に塗り、ピンク(明度を合わせ)暗部を攻めていく。グリーングレーをパレットに作り暗部のところに置く。空筆で境界上を混ぜ合わせ、また最初の明るいピンクを塗る。この繰り返しを行う。その空筆で、少し暗部のところを描写し、明度調整も行う。明るい色のところは色とピンクを混ぜ合わせながら、色が浮かないようにすること。
・ここまで、やってきて描写すると絵が崩れる。⇒基本形態がくずれているが、ここから坂手にとって強気で描きぬくことで、また正常な状況を模索する。描写を基本形態を作りなおす。。
・透けている花弁のホローを行う。画面の上で品良く溶け込んでいる。この感性、感覚が大切。基本形体の見直し。花として美しく見えるように!軽くなぞるような筆さばき。
・第4図、5図で右下の細いまくり上がった花弁を描く。明から暗にかなりはっきりとした描き方で良い。暗部のシャドウアクセントを奥の方は赤っぽくて、手前はグリーンぽい感じの色感で描く。その左側の大きめの花弁については明暗の描き方が複雑なところである。まず、細い花弁のすぐ隣の所はライトレッド赤系統の色を使う。それから左側は暗部になるのであるが、反射があり、暗部の中で少しゆっくりと明るく描くようにする。影のところに明るい色置きを擦り込む。
・描くときの基準の問題。まず流れで見る。明暗での順番。一番明るいところ、次に明るいところ・・・そして一番暗いところの確認を行い十分、そのことを踏まえ絵具を奥こと。単調なベタ塗りは最悪。つぎに、描く作業の中では誰しも部分的にしか絵具を置き描くことになるが、この時、絵の全体を見て、考えた上での判断が必要。この確認作業で分かりやすいのは、離れてみるということが一番である。おかしな状況になっているときは、単色で花弁をなぞって見やすくすることも一つの選択肢。部分を描く前に全体の大きな感覚を持っておくことが肝要。
・塊での感じを持つこと。さりげなく描く。全体的にぽってりとした感じ。一枚、一枚を描きわけるのは無駄な作業である。数枚を一括して好ましい方向で潰した上に、ここから描写に入っていく。目指すものをはっきりとさせて描ききる。
・柔らかい筆使いでクルクルという感じで描く。