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◎郷土高槻を描く「絵画展」・講評


 先日、会長賞をいただいた郷土高槻を描く「絵画展」を記念事業
 としてやられた”高槻東ロータリークラブ・創立30周年記念誌”
 が届いた。
 その中に、「絵画展図録」として、私の作品も掲載していただい
 ていた。
 審査委員長、神林氏の講評を抜粋してみる。
 
 ●講評●                           

 このたび高槻東ロータリークラブ創立30周年を記念して「郷土高
 槻を描く」絵画展が開催された。百点以上におよぶ作品がよせられ
 たが、いずれも力作ぞろいであり、その中から選ばれた作品が展示
 された会場はひとあたり眺めて、今回の展覧会のレベルの高さを改
 めて実感した。
 この展覧会の趣旨は、愛する郷土高槻に抱くイメージを表現すると
 いうことであった。したがって応募作品の中には、現代的な抽象作
 品などがもっとあってもよかったと思っている。多かったのが、高
 槻の神峯山寺や摂津峡などのおなじみの名所を絵はがきの写真さな
 がらに描いた作品である。
 そこで一言コメントしたいのは、美しい風景や、美しい花を描いて
 も、必ずしも美しい作品にはならないということである。
 そのことは三賞に選ばれた作品を見れば、分かっていただけるであ
 ろう。
 会長賞の酒井優行さんの「薔薇一輪(京大農場)」は、えっと思っ
 てよく見ると、画面に一枚の黄ばんだ農場の写真が飾られていると
 いった機知に溢れる作品である。
 古ぼけた洋ダンスの上に一輪の薔薇がぽつんと生けられている。
 徹底した細密描写がまわりにシュールな気分をかもし出している。
                       
(以下省略)