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高畠達四郎 「画家とその家族」 F50号














   
 作家名   高畠達四郎
 タイトル   画家とその家族
 技法   キャンバスに油彩
 サイズ   F50号 
 額サイズ   112x136.5cm
 サイン   右下にサイン、裏面にタイトル・サイン
 状態   作品の状態は、良好です。
  額装の状態も、概ね良好です。 
 略歴


1895年 東京都出身
1916年 慶應義塾大学中退
      本郷洋画研究所で岡田三郎助に師事
1919年 光風会展に初入選
1921年 帝展に初入選
1922年 渡仏しパリに滞在、アカデミー・ランソンに学ぶ
      サロン・ドートンヌ、サロン・デ・ザンデパンダンに出品
1928年 フランスから帰国
1929年 梅原龍三郎の進めで国画会展出品
      国画会会友に推挙
1930年 国画会会員に推挙されるも退会
      里見勝蔵、林武、三岸好太郎、川口軌外らと独立美術協会創立に参加
1943年 画集刊行「高畠達四郎」画集(美術工芸会)
1951年 毎日美術賞受賞
      回顧展開催(日本橋高島屋)
1953年 以降度々渡欧し、南フランスの風景画を描く
1955年 日本国際美術展で佳作賞受賞(毎日新聞社主催)
1961年 小林和作・鈴木信太郎・高畠達四郎・鍋井克之4人展(梅田画廊)
1964年 武蔵野美術大学教授に就任
1966年 「高畠達四郎・岡鹿之助展」開催(神奈川県立近代美術館)
1976年 大回顧展開催(日本橋高島屋)
1976年 没(享年80歳)
1977年 画集刊行「高畠達四郎」画集(講談社)
所蔵/東京国立近代美術館、茨城県近代美術館、群馬県立近代美術館、京都現代美術館、
神奈川県立近代美術館、長野県信濃美術館、静岡県立美術館、三重県立美術館、宇都宮美術館、
藤村記念館、佐久市立近代美術館、尾道市立美術館、目黒区美術館、他

 作品評価
物故巨匠、高畠達四郎による50号もの大きさを誇る画集掲載、日動画廊取扱の最高傑作のご紹介です。
風景や静物を優しさに満ちた素朴な画風で描き、和製アンリ・ルソーとも呼ばれる巨匠です。
1922年、20代にしてフランスに約6年に渡り滞在、渡仏しパリに滞在、アカデミー・ランソンに学び、サロン・ドートンヌやサロン・デ・ザンデパンダンに出品しており、海外での評価も得ていました。
ドートンヌやアンデパンダン展などルソーやボーシャンらが活躍した舞台と共通しており、彼らの影響を強く受けていたのでしょう。
今回ご紹介する本作品、特にフランス素朴派の影響を強く感じさせる作品であります。
描かれているのは高畠達四郎の家族たち、家族の記念写真のような幸せに満ちた作品です。
風景や静物を主に描いている高畠にとって人物画というものは極めて例が少なく、特に群像ともなりますと作例は本作品を含め数点なのではないでしょうか。
別荘の庭でしょうか、芝生の上に置かれたガーデンチェアやテーブル、卓上にはカラフルな果物が盛られています。
右側の男性は手にはテニスラケットと持ち、高畠は左後ろに立ち手には絵筆を持ちイーゼルに向かっています。
椅子の女性たちが抱っこする子供達は高畠の孫達でしょうか、とても小さく可愛らしく描かれており、目に入れても痛くない存在なのでしょう、高畠の子供たちに対する愛情が描法から伝わってきます。
独自の油彩画を描くことに尽力し既存の価値観には捕らわれず自由な発想を重んじた高畠、本作には高畠の特徴である明るく優しく朗らかな気質がよく表れておりイメージを具現化したヒューマンな詩的感性が伺えます。
ノスタルジックな感傷に浸らせてくれる絵柄には素朴な風合いに自らの独立性を求めた画家の心情が表れています
画集に1ページで掲載、日動画廊取扱、極めて貴重な群像、50号という大きさ、全てが完璧な高畠の最高傑作、これ以上の作品はまずないかと思います、

 
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