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林功 「光風」 F20号

















  
 作家名  林功
 タイトル  光風
 技法  絹本・彩色
 サイズ  F20号 
 額サイズ  95×83cm
 サイン  作品左下に落款、印譜。額縁裏面に共シール
 状態  作品状態は良好。額所々軽いあたり傷あり。黄袋・タトウ箱
 略歴


1946年 2月22日千葉県茂原市町保に生まれる。
    千葉県立長生高等学校在学中に、美術教師だった洋画家山本文彦に感化されて絵の勉強を始め、
    千葉県美術展で県美術会賞、市長賞を受賞。その後東京芸術大学日本画科に進み、
1969年 東京芸術大学日本画科卒業、再興第54回院展に初出品、初入選。
    東京芸術大学大学院保存修復技術研究室で吉田善彦の指導を受け
1971年 東京芸術大学大学院修了、同年日本美術院院友となる。
1972年 新人画家の登竜門である第16回シェル美術賞展で「朝・落葉の音」が一等賞を受賞
1978年 文化庁模写事業に従事、神護寺の国宝(伝源頼朝像)の模写制作
1980年 市川市にアトリエを構える
1981年 第6回山種美術館賞展で「汎」が優秀賞を受賞。
1984年 「 横の会」の結成に参加(戦後世代の日本画家による)84年結成時から1993(平成5)年
    解散まで参加、画壇の枠を越えた連携活動は注目を集めた。
    この間、1987年から1992年をかけて法隆寺聖霊院厨子絵「蓮池図」を制作。
1990年 愛知県立芸術大学美術学部講師となり、
1994年 愛知県立芸術大学美術学部助教授を務める。
1996年 横の会のメンバーだった伊藤彬・中島千波・中野嘉之とグループ「目」を結成、
    屏風等の大作を試みる。
    意欲的な創作活動の一方で76年より文化庁の文化財修復模写事業に参加して以来、
    科学的調査研究をも踏まえた。古画模写の第一人者として活躍。
1978年 神護寺蔵伝源頼朝像、1989年 同寺蔵伝平重盛像、1991年 法隆寺金堂壁画飛天図、
1999年 源氏物語絵巻等、多くの国宝、重要文化財の模写事業を手がけ、原画と同技法・同素材に
    こだわる姿勢は、修復の現場にも大きな影響を与えた。
    模写によって培われた技法や精神は創作活動のほか『日本画の描き方』(講談社 84年)、
    『名画の技法 水墨画』(日本経済新聞 89年)といった著書執筆にも反映されている。
2000年 11月4日、招聘された中国西安市郊外で交通事故のため急逝
    西安国立歴史博物館の招待を受け、章懐太子墓の復元壁画研究の最中であった。享年54。

画集には『林功画集』(求龍堂 92年)、『林功 人と作品 追悼画集』(2001年)があり、
回顧展としては没後の02年に茂原市立美術館・郷土資料館で「日本画家 林功展」が開催されている。


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