19世紀フランス作家、Francois Martin-Kavelの作品(P40号)油彩です。
これぞ名画と言うべき、本当に美しい作品です。しかし、美しいのは作品そのものばかりではございません。透明感のある美しい女性の顔とあまりにも豪華な額装にも注目してください。描かれている女性は庶民の女性と思われ、貧しい服装をしておりますが、それでも隠しきれない透明感のある美しさです。そして、額装ですが、今まで扱った作品の中では勿論、過去にヤフーオークションに出品された作品の中でも、そしてルーブルを始めとする有名美術館の中でもこれほどの美しく見事な額は見たことがございません。もしかすると宮殿にでも飾られていたのではないかと思われるような見事な額装です。作品の価値に見合った額装がされることを思えば、いかにこの作品が高価な名画であるかお分かりいただけることと思います。
1961年にフランスのパリで生まれたFrancois Martin-Kavelは、フランスの由緒あるサロンの会員でした。1881年にはサロン・ド・パリに出展してメダルを授与され、その後も定期的にサロンに出品いたしました。彼のモチーフは風景、静物、女性などでしたが、特に若く美しいエレガントなドレスを着た女性達を描き、近代画家として大変な人気を博しました。彼の作品は、その時代に生きていた女性たちの風俗をそのまま描いたものです。
当時モダン・ガールと呼ばれた女性たちの風俗を後世に残している数少ない作家の1人です。また、当時も彼の作品は、パリだけではなくロンドン、ニューヨーク等でも非常に高い値で取引されておりましたが、近年その凄さが再評価され、現在もサザビーズ等に出品されて大変な高額で落札されております。 また、Martin-Kavelについては、世界美術辞典BENEZITにも掲載されております。
さて、本作は当時の庶民の女性を描いた作品で、この楽器を持った女性には作者のMartin-Kavelも特に思い入れがあったのでしょう、質素な衣装ながらも隠し切れない高貴な美しさを秘めたこの女性(少女)をモデルとした作品を多く残しております。
この作品と同じモチーフのもっと小さな作品でもサザビーズなどのオークションでは高額で落札されておりますが、この作品はそれらの中で最大のサイズ(40号)を誇り、それらの作品群の中でも集大成の極めて価値ある作品と言えるでしょう。
さあ、この作品の女性の顔をもう一度みてください。この作品が、他の作品には代えがたい魅力、美しさを秘めた名画であることを再認識されると思います。
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